これは一緒に仕事をする事が多い美術の高梨さん(仮名)という女性から聞いた話。
高梨さんはKN工芸株式会社(仮名)という美術専門の会社に所属をしている。
その会社のシステムは、会社が受注した仕事を高梨さんら社員に振り分け各現場に行ってもらうというかたちで行っている為、同じ会社の社員同士でも現場が違えば名前も知らないという人がいるという。
さらに美術というのはデザインをしたり、制作したりして依頼者の趣旨に沿った空間を作るという仕事のため個人行動が多くなる。
そんな職場だから、せめて数少ない女子同士だけでも仲良くしようと高梨さんの呼びかけで女子会が開かれた。
集まったのは高梨さんの後輩になる3人の女性社員で、面識はあるもののあまり会話をしたことがないメンバーだった。
なんとなくお酒もすすんで打ち解けてきた頃には、いつの間にか話題は仕事の愚痴になっていた。
それぞれ現場は違うが似たような不満を持っている事にみんな共感を覚え、てあっという間に距離は縮まっていた。
盛り上がりも落ち着いた時、後輩の1人の加藤さん(仮名)が「ちょっと聞いてほしいんですけど……」と悩み相談のような感じで切り出した。
聞くと、加藤さんは先週末ごろに直属の上司の山本さん(仮名)から告白をされたという。その上司の山本さんの事は女子会のメンバー全員が知っていた為、みんなビックリした。
それと同時に加藤さんへの目が同情に変わった。なぜかというと、山本さんは40歳手前で見た目も気持ち悪く、ちょっと危ない感じの雰囲気を持っていて皆から避けられているような人だったから。
「そんな人に好かれて気の毒だね」とみんな冗談半分でからかっていると、加藤さんは沈んだ表情のままちょうど昨日起こった事件を話しだした。
加藤さん「昨日、家に帰って鍵を開けて中に入るまで気付かなかったんですけど、見たらタンスが荒らされていて泥棒に入られてたんです。
気持ち悪いなぁと思ったんですけど、結局、何も取られてなかったからそのままにしちゃったんです。
その日、いつもより朝早い仕事だったからちょっと寝坊しちゃって、あわてて家を飛び出したから鍵を閉めるのを忘れてた事思い出して……」
A子 「うわ……怖い。戸締りは気をつけた方がいいよ。」
B子 「怖いね……それまさか山本さんの仕業じゃないよね……」
加藤さん「私も最初、そう思っちゃって……だから今日会ったらさりげなく聞こうと思ったんだけど、山本さん今日無断欠勤だったの」
そんな会話が行われてなんとなく盛り下がってしまい、自然と女子会はお開きになった。高梨さんは家に帰って、何度も戸締りをチェックしてベッドに横になった。
加藤さんの話を思い返していた時、高梨さんは良からぬ事に気付いてしまった。加藤さんは家に帰って鍵を開けて入ったと言っていた。
朝、閉め忘れたドアから何者かが入って部屋を物色した。その後、鍵を閉めて出ていくことは出来ない。でも鍵は閉まっていた。
という事はまだ部屋の中に??
そこまで考えて怖くなった高梨さんはすぐに加藤さんに電話をしたがつながらなかった。
翌日、いつも通りの加藤さんが会社にいた。そしていつもと変わらない山本さんもパソコンに向かっていた。
真実はわからないが、高梨さんはこの事を黙っておこうと決めた。
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高梨さんはKN工芸株式会社(仮名)という美術専門の会社に所属をしている。
その会社のシステムは、会社が受注した仕事を高梨さんら社員に振り分け各現場に行ってもらうというかたちで行っている為、同じ会社の社員同士でも現場が違えば名前も知らないという人がいるという。
さらに美術というのはデザインをしたり、制作したりして依頼者の趣旨に沿った空間を作るという仕事のため個人行動が多くなる。
そんな職場だから、せめて数少ない女子同士だけでも仲良くしようと高梨さんの呼びかけで女子会が開かれた。
集まったのは高梨さんの後輩になる3人の女性社員で、面識はあるもののあまり会話をしたことがないメンバーだった。
なんとなくお酒もすすんで打ち解けてきた頃には、いつの間にか話題は仕事の愚痴になっていた。
それぞれ現場は違うが似たような不満を持っている事にみんな共感を覚え、てあっという間に距離は縮まっていた。
盛り上がりも落ち着いた時、後輩の1人の加藤さん(仮名)が「ちょっと聞いてほしいんですけど……」と悩み相談のような感じで切り出した。
聞くと、加藤さんは先週末ごろに直属の上司の山本さん(仮名)から告白をされたという。その上司の山本さんの事は女子会のメンバー全員が知っていた為、みんなビックリした。
それと同時に加藤さんへの目が同情に変わった。なぜかというと、山本さんは40歳手前で見た目も気持ち悪く、ちょっと危ない感じの雰囲気を持っていて皆から避けられているような人だったから。
「そんな人に好かれて気の毒だね」とみんな冗談半分でからかっていると、加藤さんは沈んだ表情のままちょうど昨日起こった事件を話しだした。
加藤さん「昨日、家に帰って鍵を開けて中に入るまで気付かなかったんですけど、見たらタンスが荒らされていて泥棒に入られてたんです。
気持ち悪いなぁと思ったんですけど、結局、何も取られてなかったからそのままにしちゃったんです。
その日、いつもより朝早い仕事だったからちょっと寝坊しちゃって、あわてて家を飛び出したから鍵を閉めるのを忘れてた事思い出して……」
A子 「うわ……怖い。戸締りは気をつけた方がいいよ。」
B子 「怖いね……それまさか山本さんの仕業じゃないよね……」
加藤さん「私も最初、そう思っちゃって……だから今日会ったらさりげなく聞こうと思ったんだけど、山本さん今日無断欠勤だったの」
そんな会話が行われてなんとなく盛り下がってしまい、自然と女子会はお開きになった。高梨さんは家に帰って、何度も戸締りをチェックしてベッドに横になった。
加藤さんの話を思い返していた時、高梨さんは良からぬ事に気付いてしまった。加藤さんは家に帰って鍵を開けて入ったと言っていた。
朝、閉め忘れたドアから何者かが入って部屋を物色した。その後、鍵を閉めて出ていくことは出来ない。でも鍵は閉まっていた。
という事はまだ部屋の中に??
そこまで考えて怖くなった高梨さんはすぐに加藤さんに電話をしたがつながらなかった。
翌日、いつも通りの加藤さんが会社にいた。そしていつもと変わらない山本さんもパソコンに向かっていた。
真実はわからないが、高梨さんはこの事を黙っておこうと決めた。
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