今やバラエティー番組には欠かせない存在となった女性タレントたち。
しかし、同じキャラクターは2人いらないというのはどのジャンルも同じで、おバカキャラ、大食いキャラ、元ヤンキャラなど、みんな他にはないキャラクターで生き残ろうと必死になっている。
そんな中、知的キャラで売っている女性タレントのMさんから変わった話を聞いた。昔も今も、女性タレント同士の裏での争いは絶えない。
自分と似たようなキャラのタレントは自分の仕事を減らす原因となり、ただただ邪魔でしかないのである。
とは言え、人前に出る芸能人である以上は表立って攻撃することはさすがに出来ない。
中には、あからさまな攻撃をする人もいるみたいだが……。
よく聞くのは、打ち上げの席などでディレクターやプロデューサーの隣りに座りライバルタレントの悪口をさりげなく言うという攻撃だ。やっぱり女性は恐ろしい。
Mは某有名大学を卒業し、クイズ番組に出演するなど知的タレントとして順調に活動していた。しかし、2年くらいたって同じ大学卒業の女性タレントSがよくテレビに出るようになってきた。
正直、Mは焦っていた。Sは自分より歳が若いし、やっぱりテレビ業界は新しいもの好き。
自分には勝ち目がない気がしたが、Sを貶めようとは思わなかった。というか、そんな手段はMには何もなかったのだ。Mは、なるべく考えないように自分に与えられた仕事を頑張った。
そんなある日、初めてSと一緒に仕事をする機会が訪れた。それは小さな雑誌の対談だったが、Mはなんとなく緊張していた。
Sが目の前に現れた時、Mは精一杯の笑顔で挨拶をした。しかし、SはMに対して明らかなシカトをしたのだ。それからMのSに対する敵意はさらに増していった。
でも結局、気の小さいMには何もできず、仲のいい友達に悪口を聞いてもらうくらいだった。ある日から突然、Mはよく金縛りにあうようになった。
今まで話には聞いていたが、自分が金縛りになるなんて思ってもいなかったのでMは怖くてしょうがなかった。
金縛りが何日か続いたある日、金縛りがとけるのをジッと待っていると、ベッドの足元に小さいおじさんの幽霊が現れて歌を歌い出したのだ。
何の歌かはわからなかったが、かなり大きめの音量で幽霊は歌っていた。それからは金縛りの度に、歌うおじさん幽霊が現れた。
それが5日ほど続いたある日。日頃から溜まっていたストレスと寝不足のせいで、その日はイライラしていた。
ベッドに入りウトウトしかけた時、またいつもの金縛りが始まった。
「何なのよ! 毎晩!」
Mはイラッとしていた。
声にはならなかったが叫んでいた。そんなこともお構いなしに、またおじさんの幽霊が現れて大きな声で歌い出したのだ。
イライラが限界に達したMは、おじさんに向かって力いっぱい叫んだ。
「うるさい! そんなに歌いたかったらSのところに行けよ!」
咄嗟に出た言葉はそれだった。その翌日から不思議と金縛りに合わなくなったし、おじさんも現れなくなった。
その頃、Mの仕事は徐々に減っていき、Sの仕事はどんどん増えていった。予想していた通り完全にMの負けである。
それから何カ月かした頃、Mが部屋でテレビを見ているとトーク番組にSが出ていた。もうライバル心もほとんど消えかけていたがなんとなく観ていた。
すると、Sが話し出した事にMは耳を疑った。
「最近、金縛りに遭うんです。そしたらおじさんが現れて『ご紹介にあずかり参りました』って言って歌い出すんですよ。でも私、金縛りにあってからなんか絶好調なんです!」
もしかしたら、Mは『福の神』をライバルの所へ送ってしまったのかもしれない……。
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しかし、同じキャラクターは2人いらないというのはどのジャンルも同じで、おバカキャラ、大食いキャラ、元ヤンキャラなど、みんな他にはないキャラクターで生き残ろうと必死になっている。
そんな中、知的キャラで売っている女性タレントのMさんから変わった話を聞いた。昔も今も、女性タレント同士の裏での争いは絶えない。
自分と似たようなキャラのタレントは自分の仕事を減らす原因となり、ただただ邪魔でしかないのである。
とは言え、人前に出る芸能人である以上は表立って攻撃することはさすがに出来ない。
中には、あからさまな攻撃をする人もいるみたいだが……。
よく聞くのは、打ち上げの席などでディレクターやプロデューサーの隣りに座りライバルタレントの悪口をさりげなく言うという攻撃だ。やっぱり女性は恐ろしい。
Mは某有名大学を卒業し、クイズ番組に出演するなど知的タレントとして順調に活動していた。しかし、2年くらいたって同じ大学卒業の女性タレントSがよくテレビに出るようになってきた。
正直、Mは焦っていた。Sは自分より歳が若いし、やっぱりテレビ業界は新しいもの好き。
自分には勝ち目がない気がしたが、Sを貶めようとは思わなかった。というか、そんな手段はMには何もなかったのだ。Mは、なるべく考えないように自分に与えられた仕事を頑張った。
そんなある日、初めてSと一緒に仕事をする機会が訪れた。それは小さな雑誌の対談だったが、Mはなんとなく緊張していた。
Sが目の前に現れた時、Mは精一杯の笑顔で挨拶をした。しかし、SはMに対して明らかなシカトをしたのだ。それからMのSに対する敵意はさらに増していった。
でも結局、気の小さいMには何もできず、仲のいい友達に悪口を聞いてもらうくらいだった。ある日から突然、Mはよく金縛りにあうようになった。
今まで話には聞いていたが、自分が金縛りになるなんて思ってもいなかったのでMは怖くてしょうがなかった。
金縛りが何日か続いたある日、金縛りがとけるのをジッと待っていると、ベッドの足元に小さいおじさんの幽霊が現れて歌を歌い出したのだ。
何の歌かはわからなかったが、かなり大きめの音量で幽霊は歌っていた。それからは金縛りの度に、歌うおじさん幽霊が現れた。
それが5日ほど続いたある日。日頃から溜まっていたストレスと寝不足のせいで、その日はイライラしていた。
ベッドに入りウトウトしかけた時、またいつもの金縛りが始まった。
「何なのよ! 毎晩!」
Mはイラッとしていた。
声にはならなかったが叫んでいた。そんなこともお構いなしに、またおじさんの幽霊が現れて大きな声で歌い出したのだ。
イライラが限界に達したMは、おじさんに向かって力いっぱい叫んだ。
「うるさい! そんなに歌いたかったらSのところに行けよ!」
咄嗟に出た言葉はそれだった。その翌日から不思議と金縛りに合わなくなったし、おじさんも現れなくなった。
その頃、Mの仕事は徐々に減っていき、Sの仕事はどんどん増えていった。予想していた通り完全にMの負けである。
それから何カ月かした頃、Mが部屋でテレビを見ているとトーク番組にSが出ていた。もうライバル心もほとんど消えかけていたがなんとなく観ていた。
すると、Sが話し出した事にMは耳を疑った。
「最近、金縛りに遭うんです。そしたらおじさんが現れて『ご紹介にあずかり参りました』って言って歌い出すんですよ。でも私、金縛りにあってからなんか絶好調なんです!」
もしかしたら、Mは『福の神』をライバルの所へ送ってしまったのかもしれない……。
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