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目が覚めると授業は終わっていた。
ヤバい……まさか寝過ごしてしまうなんて。

しかし、時既に遅し。クラスの人々は楽しそうに会話を繰り広げている。

当たり前だが、誇張や嘘は付き物だ。数分後、暫く我慢していたがやはり耐え切れず、僕は教室を逃げるようにして出た。

煩くてたまらないのだ。
静かな場所……屋上にでも行こう。

屋上に向かって歩いていると友人に会った。

「お。◯◯じゃん」

「あ」

「相変わらず暗い顔してんなwww」

う……。
まさか友人に会うなんて。

「そういやこの間聞いたんだけ…」

キーーーーーーン
もうきた……煩い。頭が割れそうだ。

「通り魔なんて物騒だよなー。殺しとか考えられな…」

「ごめん。もう行くわ」

「え、あぁ」

さっきから煩くてたまらない。
相手の返事も聞かずに去った。

屋上の側では女子が3人溜まっていた。

「最近痴漢にあったんだけど」

「うっそ!?最近泥棒や通り魔とか不審者っていう危ない人多くない?」

「春だからかねー(笑)」

「流石春って感じ(笑)」

「あ、ねぇねぇ。春といえばさ……新しいクラスのA子ってうざくない?」

「わかるーwww」

「性格悪いよね」

キーーーーーーン
ああ、煩い。

こんな場面で鳴るなんて、うざくないと思うんなら正直に言えよ。

「他人に合わせて馬鹿みてぇ」

あ。心の声がつい。

「え。なに今の」

「何いきなり」

「きも」

あ、そこは耳鳴りしないんだ。煩くないんだ……。落ち込みつつも屋上に到着。

誰もいない中、風に当たる。本当、寝起きは大変だ。15分位の間上手く制御出来ない。

嘘を知らせる耳鳴りが煩くてたまらなくて仕方なくなる。
あーあ。

これさえなかったら嘘を見抜く力は凄く便利なんだけど。あと、5分位したら制御出来る様になるかな。





【解説】
友人との会話中、耳鳴りは鳴っている。

耳鳴りは嘘だから友人は通り魔の話を聞いてはいないのに知っている。

「殺しとか考えられない」と思っていない。
つまり、友人は通り魔。
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