78 :本当にあった怖い名無し:2009/03/05(木) 18:56:06 ID:WAZhknIHO
うちの母方のバアちゃんの話。
母方のジイちゃん、バアちゃんはアメリカ人で、うちの父は日本人、母はアメリカ人。
出張でアメリカにきていた父。
交際は当時むちゃくちゃ反対された。
特にバアちゃんが「日本人だけはダメ」と猛反対。
しかし、母もそこはアメリカの女の性格。
持ち前の気の強さと揺るぎない意志で、「絶対一緒になる!」と突っ走った。
バアちゃんが母を往復ビンタ、「絶交する!」と怒鳴りちらしても母は効かなかった。
(母は車ぶっ飛ばして家出して、一事音信不通になったりしていた)
とうとうお金を貯めた母は、父の住む日本東京へ行く日になった。
バアちゃんは「空港に見送りに、一緒にいきたい」と告げた。
穏やかなバアちゃんに??と感じつつ、空港でバアちゃんに会った。
79 :本当にあった怖い名無し:2009/03/05(木) 19:06:53 ID:WAZhknIHO
バアちゃんが何かを差し出した。
古くて小さい日本のお守りと、古びた写真。
母は初めてみる物だったから(お守りというものすら知らなかった)、無造作に中を開けた。
そこには、古くてシワシワの小さな白い紙。米粒がひとつ入っていた。
古くてシワシワ紙を読んでみた。
日本語で『ローザ、君を愛している。』と書いてあり、英語の綺麗な字で『I love you』とあった。
パッとバアちゃんを見ると泣いていた。
わけをきくと、バアちゃんは結婚する前の大昔、日本人と恋に落ちた。
写真に写っている、背の低くて、丸い典型的な昔の眼鏡をした、優しそうな日本人。
それがバアちゃんが恋に落ちた彼だった。
80 :本当にあった怖い名無し:2009/03/05(木) 19:30:02 ID:WAZhknIHO
しかし、戦後すぐのアメリカと日本。戦争の傷跡からか、周囲は二人の結婚に大反対。日本にいる彼の親も大反対。
連れ戻すように彼の親がアメリカにきて、彼を強制的に連れ帰ってしまった。
バアちゃんは何ヶ月か泣いて泣いて毎日を過ごした。自殺未遂まではかった。
そして、日本から一通の手紙が届く。中にはそのお守りがあった。
『ローザ、君を愛している。』
読めない日本語だったが、住所も書いてあり、バアちゃんは彼への愛を確信し、彼に会いに日本へ。
どうにかして彼の住む家付近に着いた。
近くを通った人に住所をみせ、家をきくと顔色が変わった。
つたない英語で「dead」と言われた。
半信半疑で家に着いた。生気のない母が迎えた。
彼は自殺していた。
あのお守りは、彼が厳しい両親の目をかい潜り送った、彼からのメッセージだった。
あれを書いた数日後に自殺した。
82 :本当にあった怖い名無し:2009/03/05(木) 19:48:12 ID:WAZhknIHO
彼は死んだ・・・アメリカに戻り、その後の狂乱ぶりは街でも有名になるくらいバアちゃんは病んだ。
セラピーも何年も受けた。
どうにかして彼を忘れ日本を忘れ(暗示療法?)、ジイちゃんと結婚。
「まさかオマエ(母)が日本人と恋に落ちるとはね・・・
私は光男(例の元カレ)を忘れようと、何年も必死だった。
本心は、光男がいない世界なら死にたかった。
あれから日本人とは、関わらないように関わらないないようにしてた。
日本がトラウマになってたから猛反対した。怖かったから。悪かったね。
だけど、日本人を好きになったと聞いたとき、ほんとうは嬉しかった」
と、バアちゃんが号泣しながら語ったという。
写真には幸せそうに寄り添う光男と若いバアちゃん。
不思議なのは、バアちゃんも母さんも、何も知らない日本人に一瞬で恋に落ちた。
家系なのか、単なる偶然なのか、怖くなくてごめん。
84 :本当にあった怖い名無し:2009/03/05(木) 20:16:39 ID:WAZhknIHO
あとひとつエピソードがあって、
光男(さん)が日本に連れ戻される前、泣き出したバアちゃんに、
「もし二人が引き裂かれて、離ればなれになっても、僕は絶対生まれ変わってでも君に逢いにくる。
君がおばあちゃんになってても、僕は絶対に君に逢いにくるよ。
その時は、僕はすました顔で、日本語で『初めまして』って笑って、桜を見せてあげよう。
僕を忘れてもかまわない。だけど、そのときは思い出してほしい」
と言っていた。
母ちゃんが初めて父ちゃんをバアちゃんちに連れてきたとき、緊張しまくった父ちゃんは、
散々練習した英語虚しく、咄嗟に「初めまして」って言って、
中に日本桜が舞い散るスノードームのようなものを、バアちゃんにプレゼントした。
(誰にも話してないエピソードだから、バアはむちゃくちゃビックリした)
バアちゃん嬉しかったってさ・・・光男さん、ありがとう。
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うちの母方のバアちゃんの話。
母方のジイちゃん、バアちゃんはアメリカ人で、うちの父は日本人、母はアメリカ人。
出張でアメリカにきていた父。
交際は当時むちゃくちゃ反対された。
特にバアちゃんが「日本人だけはダメ」と猛反対。
しかし、母もそこはアメリカの女の性格。
持ち前の気の強さと揺るぎない意志で、「絶対一緒になる!」と突っ走った。
バアちゃんが母を往復ビンタ、「絶交する!」と怒鳴りちらしても母は効かなかった。
(母は車ぶっ飛ばして家出して、一事音信不通になったりしていた)
とうとうお金を貯めた母は、父の住む日本東京へ行く日になった。
バアちゃんは「空港に見送りに、一緒にいきたい」と告げた。
穏やかなバアちゃんに??と感じつつ、空港でバアちゃんに会った。
79 :本当にあった怖い名無し:2009/03/05(木) 19:06:53 ID:WAZhknIHO
バアちゃんが何かを差し出した。
古くて小さい日本のお守りと、古びた写真。
母は初めてみる物だったから(お守りというものすら知らなかった)、無造作に中を開けた。
そこには、古くてシワシワの小さな白い紙。米粒がひとつ入っていた。
古くてシワシワ紙を読んでみた。
日本語で『ローザ、君を愛している。』と書いてあり、英語の綺麗な字で『I love you』とあった。
パッとバアちゃんを見ると泣いていた。
わけをきくと、バアちゃんは結婚する前の大昔、日本人と恋に落ちた。
写真に写っている、背の低くて、丸い典型的な昔の眼鏡をした、優しそうな日本人。
それがバアちゃんが恋に落ちた彼だった。
80 :本当にあった怖い名無し:2009/03/05(木) 19:30:02 ID:WAZhknIHO
しかし、戦後すぐのアメリカと日本。戦争の傷跡からか、周囲は二人の結婚に大反対。日本にいる彼の親も大反対。
連れ戻すように彼の親がアメリカにきて、彼を強制的に連れ帰ってしまった。
バアちゃんは何ヶ月か泣いて泣いて毎日を過ごした。自殺未遂まではかった。
そして、日本から一通の手紙が届く。中にはそのお守りがあった。
『ローザ、君を愛している。』
読めない日本語だったが、住所も書いてあり、バアちゃんは彼への愛を確信し、彼に会いに日本へ。
どうにかして彼の住む家付近に着いた。
近くを通った人に住所をみせ、家をきくと顔色が変わった。
つたない英語で「dead」と言われた。
半信半疑で家に着いた。生気のない母が迎えた。
彼は自殺していた。
あのお守りは、彼が厳しい両親の目をかい潜り送った、彼からのメッセージだった。
あれを書いた数日後に自殺した。
82 :本当にあった怖い名無し:2009/03/05(木) 19:48:12 ID:WAZhknIHO
彼は死んだ・・・アメリカに戻り、その後の狂乱ぶりは街でも有名になるくらいバアちゃんは病んだ。
セラピーも何年も受けた。
どうにかして彼を忘れ日本を忘れ(暗示療法?)、ジイちゃんと結婚。
「まさかオマエ(母)が日本人と恋に落ちるとはね・・・
私は光男(例の元カレ)を忘れようと、何年も必死だった。
本心は、光男がいない世界なら死にたかった。
あれから日本人とは、関わらないように関わらないないようにしてた。
日本がトラウマになってたから猛反対した。怖かったから。悪かったね。
だけど、日本人を好きになったと聞いたとき、ほんとうは嬉しかった」
と、バアちゃんが号泣しながら語ったという。
写真には幸せそうに寄り添う光男と若いバアちゃん。
不思議なのは、バアちゃんも母さんも、何も知らない日本人に一瞬で恋に落ちた。
家系なのか、単なる偶然なのか、怖くなくてごめん。
84 :本当にあった怖い名無し:2009/03/05(木) 20:16:39 ID:WAZhknIHO
あとひとつエピソードがあって、
光男(さん)が日本に連れ戻される前、泣き出したバアちゃんに、
「もし二人が引き裂かれて、離ればなれになっても、僕は絶対生まれ変わってでも君に逢いにくる。
君がおばあちゃんになってても、僕は絶対に君に逢いにくるよ。
その時は、僕はすました顔で、日本語で『初めまして』って笑って、桜を見せてあげよう。
僕を忘れてもかまわない。だけど、そのときは思い出してほしい」
と言っていた。
母ちゃんが初めて父ちゃんをバアちゃんちに連れてきたとき、緊張しまくった父ちゃんは、
散々練習した英語虚しく、咄嗟に「初めまして」って言って、
中に日本桜が舞い散るスノードームのようなものを、バアちゃんにプレゼントした。
(誰にも話してないエピソードだから、バアはむちゃくちゃビックリした)
バアちゃん嬉しかったってさ・・・光男さん、ありがとう。
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