忍者ブログ
[549] [548] [547] [546] [545] [544] [543] [542] [541] [540] [539]
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

523 :本当にあった怖い名無し:2008/12/04(木) 18:05:42 ID:Z5uXGRyM0
俺には5歳の息子がいる。
ただ、その子は病気で口がきけない。
病気と言っても、幼稚園でのケンカが原因の心因性のもので、本当は言葉をしゃべれるはずなんだ。
まあ、それでも本人がしゃべれないと思っているんだから仕方ない。
息子の心の傷が癒えるまで、のんびりと付き合っていこう。

勿論、黙って見てるわけじゃない。
動物となら口を効けないかと犬を飼ってみたり、最悪の事態に備えて手話を習わせたり……
とにかくやれることはやった。でも、息子はしゃべってくれない。

つられて口を開いてしまわないかと、四六時中勝手にしゃべる人形を買って来てみた。
流行りのアニメに登場するロボットだったからか、息子は箱を開ける前から興味津津だった。
息子が見守る中、箱から人形を取り出し、電池を入れてやる。
しゃべりだすロボットに驚く息子。
しかしすぐに喜び、前から家にあった怪獣人形と戦わせたりして、それはもう楽しそうに遊んでいた。
……やはり、しゃべってはくれなかったが。

口をきかない息子を、俺は少しさびしげに見ていた。
ひょっとすると、このときの顔を見られていたのかもしれない。

「お……とさ……」
数日後、子ども部屋に入ってきた俺を出迎えたのは、頑張って声を出そうとする息子の姿だった。
驚きながらも俺は駆け寄る。
「しゃべれるのか……!?」
息子はたどたどしくも、「お父さんにもう迷惑をかけたくないから」と語った。
俺は感動して息子を抱きしめる。
「偉い、偉いぞ……」
涙声で言うと、息子もつられたように泣き出した。
「でも、僕だけじゃダメだったよ……」
涙交じりに、息子は手で部屋の一方を指した。
そこには、あのロボットが転がっていた。
「あのロボットが、僕に力をくれたんだ……」
「そうか……買ってきて、良かった……」

静まりかえった子ども部屋に、俺と息子の慟哭がいつまでも響いていた。












530 :本当にあった怖い名無し:2008/12/04(木) 18:39:32 ID:5LnGcsdoO
息子に力を出し尽くしたからロボットは喋らなくなって、最後は部屋が静まり返ってたってこと?
それとも、ただたんに電池切れなのか…


533 :本当にあった怖い名無し:2008/12/04(木) 19:05:55 ID:7ykrr1lS0
ロボットに体を乗っ取られていた。
……と考えたら怖いって話だと思ってた。


539 :本当にあった怖い名無し:2008/12/04(木) 21:38:33 ID:MMqw1ZRV0
>>523
父親が、ロボットを息子と思い込むことにした。だったら怖いな。
本当の息子は本格的に心の病が進行して、部屋の片隅に転がったままとか。


683 :本当にあった怖い名無し:2008/12/08(月) 12:49:43 ID:bsHmNajwO
>>523
亀になるが、
ロボットは電池を入れたらしゃべる。
苦悩してる父のため、自分も話せるようになりたい。
じゃあ、電池を食べれば自分も……
と考えたんじゃないかな。
心因性のものらしいし、治るきっかけになったけど……みたいな。


PR

ゲーム売れ筋ランキング
本の売れ筋ランキング
家電・カメラ の 人気度ランキング
新着ランキングを見る
ほしい物ランキングを見る
人気ギフトランキングを見る
PR
この記事にコメントする
お名前
タイトル
文字色
URL
コメント
パスワード Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
管理人のみ閲覧可能にする    
ブログ内検索
PR
Powered by ニンジャブログ  Designed by ゆきぱんだ
Copyright (c) 怖い話のまとめ All Rights Reserved
忍者ブログ / [PR]